ジュエリーの原型作成(マスター作成)
ジュエリーデザインの全てが決まる原型の制作方法を知る。動画で造形している様子も見られます。
原型には量産と一点物(フルオーダー)で作り方が違う
原型(マスター)と一言で言っても、作られるジュエリーがどのようなものかによって原型の素材を変えて作ります。
量産もフルオーダーも一般的にはキャストから作られるため、最終的には同じ工程を踏むのですが原型の再利用をするかどうかの違いからこのような差が生まれます。
一点物(フルオーダー)の原型
最近であればCADやレーザーでフルオーダーを簡単に作れるまでに技術は進歩しています。
しかし、手作りのフルオーダージュエリーはロー型と呼ばれる加工しやすいロー材で造形していきます。
ロー材とはキャスト生成するための内型のようなイメージで、石膏にそのロー型を埋め込み最後にロー型を溶かしだすことで石膏にそのデザインの型ができあがり、溶解した貴金属を流し込んでジュエリーが出来上がります。
量産ジュエリーの原型
量産ジュエリーとは一般的に販売されている同じデザインのものをロット生産するものです。
ロット生産するということは、その型をある程度使い続ける必要があります。そうなると原型にも耐久性が要求されます。
そこで量産デザインの原型は主にシルバーで作成されることが大半です。
原型師はデザイナーから上がってきたデザイン画を元に忠実にそのデザインをシルバーで作成します。
その先には貴金属を溶解して作るキャストの工程があるため、型の分若干大きめに作ります。大きめに作らないと実物は更に小さくなってしまいデザイナーのイメージするジュエリーの分量と異なってしまうからです。